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e-sportsから考える「スポーツ」

 

スポーツ –熱き魂のぶつかり合い–

熱き魂がフィールドの上でぶつかり合い、手に汗握る白熱した戦いが繰り広げられるスポーツの世界。
そんなスポーツの世界も形を変えようとしています。
特に現在注目を集めているのがビデオゲームやコンピューターゲームを使ったスポーツである、e-sportsです。
最近の話題ではオリンピック競技の候補に上がり、それにあわせ大規模な世界大会が日本で開催されるなど、
「競技」としてのゲームの世界があるということが広く認知され始めています。
しかし、日本での浸透具合は世界に比べるとまだまだ低くなっています。
ゲームによって賞金を稼ぐ「プロゲーマー」と言われる人たちも日本では認知度が低く、世間からのバックアップも受け辛いこともあり、かなり少数となっています。
「一つの競技を極めていく」という姿を見せてくれるプロのスポーツ選手たちは私たちに熱い気持ちと感動を与えてくれます。
では、「e-sports」では同じように心が熱く燃え上がることはないのでしょうか?
私は、今回コラムの執筆の中でe-sportsから「スポーツ」とは何かを考え、現代における「スポーツ」というものの変化を感じました。

そもそもe-sportsって?

e-sports-img.jpg
e-sportsとは、「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称で下記のように定義されています。

「エレクトロニック・スポーツ」
広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、
コンピューターゲーム、ビデオゲームを使ったスポーツ競技
“一般社団法人 日本eスポーツ連合 https://jesu.or.jp/ 「eスポーツとは」より引用”

つまり、複数人のプレイヤーによって対戦を行うゲームを用いて競技を行うものということです。
e-sportsに使用されるゲームにも条件があります。

<eスポーツ公認条件>

    1. ゲーム内容に競技性が含まれること(競技性)。
    1. ゲームとして3か月以上の運営・販売実績があること(稼働実績)。
    1. 今後もeスポーツとして大会を運営する予定があること(大会の継続)。
    1. e スポーツとしての大会の興行性が認められること(興行性)。

e-sportsとして選出される条件はそこまで難易度は高いものではなく、様々なジャンルのゲームで競技が行われています。
自分の得意なジャンルで頂点を目指すことができる、というのはゲーマーとして大変興奮することではないでしょうか?
また、大会の運営や興行性によって、大きな経済効果も期待できます。
一般のスポーツと同様、会場の用意や実況者の解説、プロゲーマーを管理するために雇われるマネージャーやイベントの運営、取材を行うライター、
そして観戦に来る人たちなど様々なところで効果が上がります。
日本人が世界のe-sports大会で優勝したという事例もあり、世界のe-sportsに対する盛り上がりに合わせ、
日本でも市場規模は拡大していくと考えられています。
今後は5Gなど通信技術も発展し、ITインフラなどの土台が充実することで日本でのe-sports人口の増加や認知度の上昇につながるでしょう。

e-sportsは「スポーツ」じゃない!?

スポーツで行っていることはe-sportsには必要ない?

「ゲーム」は娯楽で誰がやっても同じなのではないか?本当にそれぞれのスキルや戦略性はあるのでしょうか?
スポーツでは個人とチームで複雑なものが絡み合い、お互いの力を競い合います。
個人単位では種目によって必要なスキルを極め、知識をいかに多く蓄えるか、そのスポーツに対する理解度が高いほどより勝利に近づきます。
例えば、バドミントンではスマッシュやボレーなど羽をコントロールする能力はもちろん、「どこに打つことで態勢を崩せるか」「次に相手はどう打ってくるのか」を試合中に考える能力も同時に必要になります。
チームで行う種目では、個人の能力や知識に加え、「チームワーク」や「戦術」が勝利へのカギになります。
強いチームワークが必要になる種目の例として、サッカーでは「彼の能力ならここを突破できる」、「ここに相手の選手が来るからパスを出した後にここに走りこむ」など、自身のチームに属する選手の能力把握から相手選手の行動予測まで、チームならではの要素が重視されます。
また、有名な選手や優勝候補のチームは対策を立てられ、さらにそれに対する対策が必要になり…といったことも必要です。
上記に挙げたような「勝ち」に向かう姿勢やチームごとに存在する個性などのぶつかり合いが魅力となり、観客を魅了してやまない試合となるのです。

e-sportsの競技性とは?

では、e-sportsはスポーツで必要とされている要素無しで行われているのかというと、違います。
個人レベルでは「スキル」が高ければ高いほどに相手よりも力量は上になります。
「ゲームの知識」は、そのゲームに対する理解度も重要な要素です。
「自分の操作がこのゲームでどう反映されるか」ということがわかっていればそれは大きなアドバンテージになりえます。
例として、格闘ゲームをあげましょう。格闘ゲームではまず、出したい技を出すためにボタンを決められた順で押すことが必要になりますが、咄嗟に、しかも必要な時に確実に技を出すことができるようになるには相当の練習が必要になります。また、技の範囲やキャラクターによる個性の違い、間合いなど知識がなければ、何も分からずに倒されてしまいます。
チームワークが必要なゲーム、スポーツゲームやFPS(ファーストパーソンシューティング)でもスポーツと必要な能力は変わりません。
個人のスキルはもちろん、チームワーク、戦術も必要です。
チームメイトの動きに合わせてカバーに回ったり、相手を追い詰めるためにわざと囮になったりなど、その場の状況とチームメンバーの能力に応じた戦術が組み立てられます。
ゲームである以上、強いキャラクターや戦術は対策を立てられ、いわゆる「メタ」が組み立てられます。どうしてもできることが狭い分、メタも現実のスポーツよりもっと重要な要素になります。
このように「それぞれのゲーム」に向き合い、「極めること」を目指すために上記の能力が求められます。
技術や鍛える能力から見るだけではスポーツとe-sportsで、そこまで大きな違いはありません。それが実際の肉体かゲームを通しているかの違いしかないのです。
むしろ、必要なものを考えているなかでスポーツとe-sportsの中で共通するものが見えてきたように感じます。

「スポーツ」というもの

「スポーツ」や「e-sports」でスキルや知識をつけ、チームワークを磨くのはなぜでしょうか?
どちらも共通する部分として、「勝ちたい」という気持ち、その競技(ゲーム)を「極めたい」「一番になりたい」という気持ちがあると感じました。
自分が好きなもの、自分がしたいと思ったことに真剣に向き合うことで、努力が生まれているにすぎないのです。
競技における勝負の「勝つ」には、その競技に対してどれだけ自分が向き合ったか、そして極めることができたかが集約します。
そこに身体的なぶつかり合いは関係なく、ゲームでも十分に成り立つのではないでしょうか?
つまり、「スポーツ」とは「その競技を極めようとしている人たちの戦い」ではないかと私は感じました。

現代の写し鏡、e-sports

「スポーツ」は大衆において広く受け入れられ、大きなコンテンツとして楽しまれるようになりました。しかし、広まるにあたっていつの間にか意味が変化してしまったのでしょう。
ですが、「e-sports」という新しい風によって、「スポーツ」の意味—「競技」を極めようとする人たちの魂のぶつかり合い— に変わろうとしているのではないでしょうか。
現在、世間の価値観というものは急激に変化しています。
社会の一部としてただ生きることに疑問を感じる人たちが増え、個人としての能力や思考が重視されるようになりました。
そのような時世によってスポーツの定義自体も変化し、多様化しようとしているのではないでしょうか。
スポーツから「今」を楽しむ、それがスポーツの本当の醍醐味なのかもしれませんね。

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