クロージングには自信があります!という営業マンのお話し
2015年11月某日 私に電話がかかってきました。
「七座さん、ちょっと相談したいことがあるんですけど。。」
電話の内容は、自社でECサイトを作ってはみたけど、売上が上がらず、困っているというものでした。
売上を上げるためには、王道のルールがあります。まず、集客、次に回遊、最後にリピートです。
1つずつ説明しましょう。
1、集客
そもそも、Webサイトに人が訪問しなければ、注文が発生しません。
Webサイトに多くの人が訪問させるような仕掛けを用意する必要があります。
広告?SEO?等集客には、色々と手法はありますが、私はSEOによる集客提案をおすすめします。
2、回遊
Webサイトに人が来ても、Webサイトが使いにくかったりすると人はすぐに去っていきます。
逆に使いやすいと、グルグルとWebサイトの中を遊ぶように移動するように人は動きます。
そのような動きを回遊といい、海の魚の動きを例にすることが多いのです。
3、リピート
売上を上げるためには、客単価を上げる必要があるため、同じお客様に何度も注文してもらう必要があります。
そのためには、再注文したいと思わせる仕掛け(ポイント、割引)が必要になってきます。
この3つの施策は、王道提案といいまして、私はそれぞれのお客様のビジネスモデルに合わせて提案するようにしています。
会社によって、商材によって、秘策が違います。
今回は、よくあるパターンを3つほど紹介したいと思います。
イベント・展示会で集客するビジネスモデルの場合
売り上げを上げるためには、まず集客しなければいけません。
企業の製品を売るために、展示会・セミナーに出展する企業が多いかと思います。
今回、ご紹介したいのは、ある製造メーカーさんの事例です。
※この製造メーカーさんをA社とします。
A社は、年に4回展示会に出展しており、展示会で出会った企業様を見込み顧客とし営業活動をしていました。
展示会で出会った企業担当者の名刺をA社の営業マンが保管し、後日各々各企業に訪問していました。
このA社のトップ営業マンは、5割の確率で受注していたようです。
※すごいですよね、私もそのくらいの受注率が欲しいくらいです。
ただ、企業として考えた場合、一部のトップ営業マンの売り上げに依存しているため、事象としては良くありません。
トップ営業マンが他の会社に移動した場合、残された営業マンで、今までの売り上げを確保するのは容易ではありません。
私は、今回のような相談をA社より受け、提案を考えました。
アナログからデジタルへ
まず、私が提案したのは、各営業マンが保管している名刺をデジタル化するというものです。
そのデジタル化されたデータを一元管理しデータベース化することで、顧客の見える化が実現できます。
次は、そのデータベース化された情報のクレンジング作業です。
データベースの中には、競合会社のデータもあるため、競合会社のデータは別管理にしておきます。
また、同じ会社で事業部も同じケースがあるため、名寄せ作業も行います。
クレンジング作業を行うことで、見込み顧客のデータベース化が出来上がります。
見込み顧客のラベリング化
見込み顧客のデータベース化が実現出来た後は、そのデータをもとに営業活動を実施します。
ただ、ここで注意点があります。見込み顧客に対して、同じような提案をしてはいけないのです。
見込み顧客をラベリング化しなければいけません。
企業には、業種というものがあるため、業種別に分けて提案する必要があります。
また、企業の課題には色々な種類があるため、「業務負荷を軽減したいのか?」「コストを下げたいのか?」等の課題別で企業をラベリング化しておきます。
見込み顧客をラベリング化することで、企業別の提案ができるため、受注率が向上します。
クロージングは1回ではなく、何回もする
ある営業マンが商談中にクロージングに失敗し、失注したとします。
この場合、多くの営業マンは、もう諦めてしまうでしょう。
ですが、見込み顧客のデータベースがある場合、次の段階(シナリオ)に進むことになります。
クロージングに失敗した原因・要因をデータベースに記録させておきます。
・時期が早かった。
・金額が高かった。
・すでに別の製品を導入していた。
等色々な失注原因があると思います。
・時期が早い場合は、次の提案日を決めておき、データベースに登録していおく。
・金額が高い場合は、相手の予算に収まるようにプランBを用意しておき、次の提案日をデータベースに登録しておく。
・すでに別の製品を導入していた場合は、導入している製品の保証期間が切れる数ヶ月前をデータベースに登録しておく。
こうすることで、次回提案日の前にリマインダーメールが自分に届くようになり、再度クロージングをかけることが出来ます。
いかがでしたでしょうか。
見込み顧客のデータベース化を実現することで、売り上げが上がる仕組みが実現できます。
次回は、別のモデルについて紹介したいと思います。