AI関連

エッジコンピューティングってなに?

0

やっとクラウドって言葉が浸透してきたばかりなのに・・・

IT業界以外の企業でも「クラウドサービス」という言葉を自然に耳にするようになったのは、ここ5~6年の話かもしれませんが、最近、クラウドよりも盛り上がりを見せるのが「エッジコンピューティング」という言葉です。
エッジコンピューティングがなぜ注目されているのか?その理由を調べてみました。

クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングの違い

クラウドって?

クラウドコンピューティングとは、データの置き場所やシステムの処理をインターネット上に存在させる技術のことです。
クラウドサービスの代表的な例:Gmal、Dropboxなどのオンラインストレージ、メモ書きサービスのEvernoteなど。
クラウドが普及したことによって、端末の性能や容量に依存しないサービスを実現したり、複数の端末で同じサービスやアカウント情報を利用することができるようになりました。
一方で、クラウドコンピューティングには、やり取りするデータ量が増えると処理に遅延が発生したり、ネットワーク速度に依存してしまうといった課題が指摘されています。
発展を続ける自動運転車などのIoT分野においては、リアルタイム処理が求められるため、この「遅延」が致命的とも言われています。

エッジコンピューティングって?

エッジとは「端、へり、はずれ」という意味を持ちます。つまり端末機器などのハードウェアを指し、スマートフォンやIoT対応家電、自動運転車等がこれに該当します。
エッジコンピューティングは、データを出力する端末の近くにデータ処理を行う基盤を設置します。
今までクラウドに任せていたデータ処理をエッジ側で行うことで、処理速度が速くなり、限りなく遅延の少ないリアルタイム処理が実現できると期待されています。
また、よくオンプレミスとエッジコンピューティングが混同されがちですが、エッジコンピューティングは必要に応じてクラウドとの通信も行いますので、システムのバージョンアップやデータ収集はクラウド並みに効率が良い、というオンプレミスにはない利点もあります。
まさにクラウドとオンプレミスのいいところ取りをしたのが、エッジコンピューティングなのです。

エッジコンピューティングが活用される産業

前述した”リアルタイム処理”が求められるのは、主にIoT分野の産業が挙げられます。

自動運転車

自動運転では、状況を判断して車両を制御するなど瞬時の判断が求められます。
センサー・画像認識カメラなどのデバイスから読み取ったデータをエッジコンピューティングによってリアルタイム処理を行っています。
これをクラウドで実現しようとすると、ネットワークの状況によって処理速度が左右されるため、たった1秒以下の遅延が大きな事故に繋がってしまう可能性があります。
こうして自動車業界がIT技術と密接に関係することによって、自動車メーカー以外の企業でも自動運転分野への取り組みは広がっています。
AI、ビッグデータを取り扱うプラットフォーマー系企業ではApple、Microsoft、Baidu、5Gや通信などのインフラ系企業では大手キャリア3社(KDDI、Docomo、Softbank)、画像認識・処理のデバイス分野ではオムロンやPanasonic、SONYが参入しています。
また、株式会社ゼンリンやインクリメント・ピー株式会社など、カーナビ等に活用される膨大なマップ情報を取り扱う企業も研究開発に参入しています。
このようなデータはクラウドから取得することで、いつでも最新の地図情報で自動運転を実現することができます。

ビル管理・セキュリティ

ビルシステムにおけるIoT化やクラウド・エッジコンピューティングの活用は「スマートビルディング」と呼ばれ注目を集める分野です。
映像監視によって不審者の侵入を検知したり、顔認証による入退室管理を行ったりします。リアルタイム性が求められる認証処理はエッジ側で行い、火災・地震などの異常を感知した場合はクラウドを通じて管制センターにすぐに連絡を行う、という仕組みで活用されています。
スマートビルディングが発展することで、ビル管理やメンテナンスの効率化が期待できます。

工場機器の劣化状況を把握するシステム

NECでは、鉄鋼プラントなどの工場における、製造機器の点検にもエッジコンピューティングを活用しています。
工場の設備機器の振動をセンサーで感知し、データとして可視化することで、製造機器の劣化を確認することができるというソリューションも提供しています。
参考:エッジコンピューティングのソリューション事例

ハードとソフトの境界がなくなる世界へ

この記事を書くために調べながら気づいたのですが、IT企業にとどまらず、メーカー・製造業・農産業などあらゆる業界の企業がエッジコンピューティングの分野に参加しようとしています。
エッジコンピューティングの台頭によってIoT分野が発展すれば、より私たちの生活も「モノ」とネットが密接に関わることを実感できるものになると思います。

0

マーケティング4.0におけるAI/WEB制作会社としての行動について考えてみる前のページ

知らないと損する!令和の不動産テックがめちゃくちゃ便利な件次のページ

ピックアップ記事

  1. 新しい販売形態であるDtoCについて考えてみる
  2. 大手企業も注目するMaaS(Mobility as a Service)とは何か…
  3. 新型コロナウイルスで日本の働き方改革が起こる
  4. AIに求められているものは、実は意外な物だった

関連記事

  1. AI関連

    【人工知能(AI)×金融】金融機関のヘルプデスクは人工知能(AI)が一括対応

    【人工知能(AI)×金融】一部の金融機関では、人工知能(AI)を活用し…

  2. AI関連

    【人工知能(AI)×観光】AIサービスが「日本の未来を牽引するツーリズム産業」をさらに加速させる

    観光産業は日本の産業の未来を牽引するものとして期待されています。海外か…

  3. AI関連

    インバウンド接客におけるトラブルあるあるを調査してみた

    2020年の東京オリンピックに向け、加速するインバウンドビジネス。…

  4. AI関連

    人工知能(AI)を活用することで、ターゲットに広告を打てる!

    現在、テレビ広告を上回る勢いで著しく増加しているデジタル広告は、人工知…

  5. AI関連

    【人工知能(AI)×災害対策】AIが台風を予測しビジネスにも変える!?

    世界でも台風の多い国、日本。その予測と安全対策、エネルギーへの転換をA…

  6. AIさくらさん

    AIの活用が楽しいお酒文化をつくる

    成人一人当たり酒類消費量が下がっています。「あんなに美味しいお酒を飲む…

おすすめ記事

最近の記事

  1. 人間拡張×AIで非接触なデジタル化を推進する
  2. ヘルスケアはAI先生にみてもらう時代
  3. withコロナは非接触技術で生活しよう!
  4. デジタル接客+AIで非接触を推進する
  5. 遠隔診療や遠隔医療普及のポイントはAIと5G

アーカイブ

  1. AI関連

    AIで森が宝の山になる|スマート林業の未来
  2. AI関連

    人工知能(AI)が犯罪防止で安全で安心な未来をつくる!?
  3. DX関連

    農業のデジタル化・デジタルシフトはどのように進んでいる?
  4. Web関連

    新しい販売形態であるDtoCについて考えてみる
  5. AI関連

    【人工知能・AI×Webサイト運営】誰だか分からないユーザー情報を集めて、サイト…
PAGE TOP