AI関連

AIチャットボットの未来像

未来、しかもそう遠くない近未来にはAIがユーザーの心理状態や置かれている環境から、「空気を読む」「忖度する」ことも出来るものが登場するでしょう。
チャットボットの音声も電子的な音声合成のものだけでなく、実在人物の声をサンプリングして、発話するものも出てきました。
そのような将来の片鱗を垣間見ながら、AIチャットボットの未来像をいくつか紹介して行きましょう。

AIチャットボットが「体」を持つ|時速228kmのバイクで走るAI

いままでのチャットボットはバーチャルでした。実態はクラウドやコンピュータの中です。
「鉄腕アトム」や「ドラえもん」のような人型(ネコ型?)ロボットは既に登場しているAIチャットボットの一つのカタチです。ASIMOやAiboが進化すれば、未来にはそのような自律型のロボットになるでしょう。
AIチャットボットが「体」を持つことで、その可能性は大きく広がります。
例えば「音楽をかけて」と言うお願いも、ネットから楽曲を探して演奏するだけではありません。
書斎の棚からレコードを探してきて、ジャケットから取り出し、レコードプレーヤーで奏でてくれるようになります。何とも優雅な瞬間ですね。
自動運転はクルマと言う「体」をAIが持った、カタチのあらわれです。カーナビに搭載されたAIチャットボットは液晶パネルがその「顔」になります。
バイクメーカーのヤマハは、自動運転バイクだけでなく、バイクを運転する人型ロボットの開発にも着手しています。既存のバイクを運転するロボットが誕生しているのです。
チャットボットのカタチは未来では様々なものに進化して行くことでしょう。

AIが忖度する時代に|「空気」を読むAI

人よりも「空気」を読むことの上手な人工知能(AI)の研究も進んでいます。
忖度(そんたく)は、国会で取り上げられるような政治問題で有名になった言葉です。少しネガティブなイメージが付きまといます。しかし、本来の意味は他の人の心情を推し量ること、推し量って相手に配慮することで、日本的な奥ゆかしい文化を表現する言葉です。
人工知能(AI)は学習データをもとに予測や推論をするアルゴリズムを実装できます。そのために、人間の行動データや会話をもとに、次に「この人はこのような行動に出る可能性が高い」と言うことを確率論として導き出します。
トヨタで進められている実験の一つに「感情認識AI」があります。
運転中のドライバーの表情やつぶやきから、その人の心理状態を読み取り運転に危険な行為(居眠り運転やスピードの出し過ぎなど)に繋がる恐れがあれば、チャットボットが注意を促すシステムです。

ティファナ・ドットコムでは、AIデジタルサイネージの前に立った人の脈拍数と性別年齢、さらに悲しみや真顔といった感情が表示され、その人の心理状態を推測する実証実験を行なっています。
これが実用できれば、迷子になって不安に思っている子どもや道に迷った海外旅行者に優しく声を掛けてあげることも出来るようになるでしょう。しかも顔認識ソフトと連動させれば母国語での案内も自動的に出来るようになりますね。

AIチャットボットの声が身近な人の声に|癒しと安全の提供

シャープのお掃除マシン「ココロボ」には、音声サンプリング機能が既に搭載されています。
身近な人の声を録音して、話し相手になりながらお掃除のお手伝いをしてくれるものです。
まだ特定の決められたシーンに応じた応答を録音して、状況判断しながら返事をしてくれるレベルです。けれども、孫と離れて暮らすおじいちゃん・おばあちゃんや単身赴任のお父さんなどには、億劫な掃除の時間を楽しいものにしてくれるでしょう。

ココロボの「RX-V200」はAPIが公開されており、それを利用すると自由な発話と動きの制御、ロボットがセンシングしてデータの取得が行えます。Team QOLPの作った「COCOROBOのお父さん帰ってくるよ!!APP」では、玄関先でココロボが出迎えてくれるような機能も実装されています。
カーナビや自動運転車の音声が子どもや恋人、好きなアイドルの声に変われば、無謀運転や渋滞時のイライラ軽減に役立つこと請け合いです。
マイクロソフトの現在の最新レベルの研究(Almost Unsupervised Text to Speech and Automatic Speech Recognition:ほとんど教師なしのテキスト読み上げと自動音声認識)では、200程度の会話のサンプリングで本人と同様の自然な会話が実現できるまでに到達しました。
将来はもっと少ない学習データで発話合成も可能になるでしょう。
子どもを寝せつける絵本の読み聞かせも、お母さんの声をサンプリングした、ボイスオーバー機能(読み上げ機能)で実現できるかもしれませんね。

AIチャットボットの声が身近な人の声に|癒しと安全の提供

今回のコラムがAIチャットボットのシリーズのまとめ的なものになっています。関連するコラムでは、次のようなAIチャットボットについての解説があります。

身近な話題を中心に取り上げていますので、時間がある時にでもお読みいただけるとAIチャットボットの到達点や全体像も掴めると思います。
・AIチャットボットとは?
・AIチャットボットのメリット デメリット(ユーザー側)
・AIチャットボットのメリット デメリット(企業側)
・AIチャットボットってAIなの?
・AIチャットボットが向いている分野
・AIチャットボットが使われる理由
・AIチャットボットの未来像
「習うより慣れろ」とは先人は良く言ったものです。
人工知能(AI)の機能は砂糖の「甘さ」のようなものです。その価値を認識するには、果物や野菜、はたまたケーキやお饅頭を通してしか「甘さ」がわかりません。形がないからです。
人工知能(AI)も決まった形がありません。チャットボットのような身近なツールを通して、その有用性が初めて理解できるでしょう。

 

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