ワークショップ型ディスカッションという言葉を聞く機会が多くなってきたなと思いましたので、
今回はこの話題に触れてみたいと思います。
ワークショップ型ディスカッションとは、よりよいものを作り上げていくために必要な会議体の
ひとつになります。
企業では、売り上げを上げていくために、商品やサービスを整え、販売方法や販売地域を検討して
いきます。例えばこの意思決定(または方向性)を定めていくにあたり、会議に参加している
メンバーの意見や考えを闊達に引き出し活用していこう、という狙いで使われることが多くあります。
今までもワークショップ型ディスカッションに近しい会議体はありましたが、なぜここにきて
ワークショップ型ディスカッションが注目されるのでしょうか。
そもそもワークショップ型ディスカッションって何?
ワークショップ(workshop)とは、工房という「職人さんの作業場」という意味になります。
ここから転じて、経験や作業を共有したり披露したりする場のことをさしたりするように
なりました。
ガラス工芸ワークショップといいますと、ガラス工芸を体験できる場所やそのカリキュラムの
ことをさしますね。
最近では、セミナーなどに参加しますと、「本日のセミナーではワークショップの時間も
ありますので楽しみにしてください」と言われたりします。
ワークショップという表現には、能動的に動いて情報を入手したり発信したりするさまが
含まれます。受動的に情報を入手する形態である一般的なセミナーと比較してみていただくと
わかりやすいと思います。
ワークショップ型ディスカッションとは、自らの経験や知見を出し合いながら参加者が活発に
意見交換していく会議体のことになります。
今までの会議体ではダメ?
意思決定が必要な会議体、会議体にはいくつかのパターンがあります。
一昔前のほとんどはトップダウン型でした。意思決定は社長ひとりで行い部門長へ通達。
部門長は課長へ、課長は部下へというように決定事項が上から下へ流れていく会議体です。
多くの企業はまだこのパターンかもしれません。
投票型というのもあります。
意思決定は会議参加者の投票によって決まる。いわゆる多数決投票です。
会議体には良し悪しがありますので「この会議体が一番」といいきることはできません。
スピード重視ならトップダウン。過半数以上の同意を得たい場合は投票型が有効です。
ワークショップ型ディスカッションが注目されるわけ
自らの経験や知見を出し合いながら参加者が活発に意見交換していくワークショップ型
ディスカッションを企業活動、とりわけ意思決定の場に取り入れることで、その決定
事項の推進力や持続性が強くなることが一因としてあります。
参加者が活発に意見交換して決まった事項は、参加者全員の納得感が高まりますので、
能動的に動いたり自発的に課題解決を図ったりとする力が強まります。
共感、共鳴が持つ効果効用に近しいものになります。
モチベーションをあげるには?モチベーションを持続させるには?という課題のヒント
になりそうです。