マイクロターゲティングとは?
マイクロターゲティングとは、年齢や性別、住んでいる地域などのデータを細分化し、効率的に広告配信や情報提供を行う事です。マイクロターゲティングは行 動ターゲティングとも言い換えられます。Yahoo!のリターゲティングや、Googleのリマーケティングなどがこれにあたり、広告配信を用いてユー ザーの興味・関心へアプローチを行っています。顧客全体から小さなグループ、最終的には顧客一人一人をセグメント化し、ターゲティング戦略を展開していき ます。
マイクロターゲティングには、ビッグデータが必要不可欠です。ターゲティングの規模が大きければ大きいほど技術やコストもかかります。
米国大統領選にも使われている!
2004年の米国大統領選挙では共和党のブッシュ大統領陣営が、2008年と2012年の大統領選挙では民主党のオバマ大統領陣営がインターネットを使ったマイクロターゲティングで勝利を収めたと言われています。
オバマ氏は、各州の有権者データベースや人口調査資料といった様々なソースから情報を取得し、企業が提供するマーケティングデータと組み合わせました。あ る地域の有権者の特徴や基本像を捉えて、その地域の人々の「感情」に訴えるメッセージを出していく事で、より高い確率で票を集めたのです。
ZOZOTOWNでコンバージョン率10倍アップ!
一方日本では、IBM社が「スマーター・コマース」という顧客一人一人に向けたマーケティングを行っています。スマーター・コマースは実店舗やWeb・モ バイル・コールセンターなどの顧客の情報をまとめ、顧客のニーズを分析し、一人一人に合った情報やサービス・商品を提供していくものです。スマーター・コ マースを用いる事で、顧客のニーズや市場の変化に素早く柔軟に対応でき、企業の売上拡大とリピート率の向上が見込めます。
Web上でスマーター・コマースに取り組んだ例として、ファッション通販サイトの「ZOZOTOWN」が挙げられます。ZOZOTOWNでは、顧客の商品 閲覧・購入履歴を元に、関連した商品情報を提供するなど、「個」客に合わせたメールキャンペーンを実施しました。その結果、資料請求などのレスポンス率は 約3~5倍、メールのクリック率(CTR)は約5~10倍にアップしました。そして、クリック数に対しての商品購入率(CVR)においては6ヶ月間で10 倍にまでアップしました。
このように、スマーター・コマースは顧客のニーズを的確に捉える事で、CVRやCTR・ROI(費用対効果)の増加といった効果があるマーケティングと言えます。
「ソーシャルメディア」上でのマイクロターゲティング
ソーシャルメディアでは、多くのユーザーが趣味や関心のある事を積極的に公開しています。ユーザーが公開した情報を分析し、その結果をセグメントに分けた 上で、マーケティングを行うと、最適なコンテンツや商品・サービスが提供できるようになります。具体的には、FacebookやTwitter、LINE などを用いて情報を収集・分析し、切り分けたセグメントや個人の特徴・興味・関心を把握します。そこに対して、リターゲティング広告やリスティング広告を 打ち出していき、ユーザーの関心を惹きつけるのです。
スマートフォンが世界的な規模で急速に広まってきている事も合わせて、今後はソーシャルメディアでのマーケティングがさらに重要になっていくでしょう。マイクロターゲティングを行い、効率的かつ効果的に顧客にアプローチしましょう。