みなさんは「4K解像度」という言葉はもうご存知ですか?テレビなどの画面のきめ細やかさを表す言葉で、すでに対応したテレビやビデオカメラが各社から発売されています。
まだまだ一般家庭に普及しているわけではないですが、少しずつその波が押し寄せているのは確実です!
今回はその「4K解像度」を含めた解像度について書いていきたいと思います。
解像度にも種類がある
まず「解像度って…何?」という方のために、解像度についてのカンタンな説明からしていきたいと思います。
解像度には大きく分けて3種類あります。画像解像度、画面解像度、印刷解像度です。
ここからは画像解像度と画面解像度について、それぞれ説明していきたいと思います。
画像解像度と画面解像度
冒頭でも書いたとおり、解像度とは「画面のきめ細やかさ」を表す言葉です。
一定の範囲にどれだけの「画素」があるかでキレイに画面に映せるかどうかが決まってきます。
「画素」という言葉、カメラ付きケータイが普及してから一般的な言葉になりました。スマートフォンのCMでも「1600万画素カメラ搭載!」なんて謳い文句を聞いたことがあるのではないでしょうか。この「画素数」が高いほど、キレイな写真を撮ることができるんですね。
ディスプレイにももちろん画素が埋め込まれています。その密度を「画面解像度」といいます。
いっぽう「画像解像度」とは、その画像にどれだけの密度で画素が埋め込まれているかを表します。
下の画像をご覧ください。右側の画像のほうが圧倒的にキレイですよね。
密度が高いほど、それだけの情報量を持っているので、キレイな画像といえるわけですね。
ちなみに、画面が大きければいいというわけではありません。
同じ画面解像度の場合、画面自体が大きいほど画素が拡大されるので、結果としてキメの荒い画像になってしまいます。
そこで登場したのが「4K解像度」というわけです。
映像業界以外に押し寄せる「4K」の波!
「4K解像度」とは、フルHD(1920x1080画素)が4枚分(縦2倍 横2倍)の解像度のことを言います。
ちなみにフルHDは、Blu-rayディスクに収録されている映像がちょうどその解像度です。
それが4倍の画素数をもつ「4K」がなぜ必要なのか。それについて説明していきましょう。
より「リアルな映像体験」を求めて
映像業界は常にどれだけ「リアルなもの」を作れるか、に挑戦しています。
そのなかではもちろん「迫力」が求められるわけですが、そのためには解像度が重要な部分を握っているわけです。
解像度が低ければ最悪、モザイクがかかったようなものになってしまいます。それでは迫力なんて皆無ですよね。
さらに家庭用のテレビがどんどん大きくなってきていることも関係しています。
先ほども書いた通り、同じ画面解像度であれば画面が小さいほうが画像などはキレイに表示されます。
大きい画面でキレイに表示させるには、その分高い解像度を用意しなければなりません。
そこで登場したのが「4K解像度」というわけです。
今までの4倍の画素数を持つ4Kであれば、大きい画面でもキレイに表示できる、というわけですね。
Web制作にも4Kは関係あるんです
ここまでお話してきましたが、映像業界にしか関係ない話だと思っていませんか?
もちろんWeb業界にも関係があるんです!
下の画像を見てください。見慣れたExcelの表だとは思いますが、ひとつお気づきなりませんか?
引用:http://motionworks.jp/wp-content/uploads/2013/12/4K_008.jpg
そうです、これが4Kディスプレイで見たExcelです。行・列の数が圧倒的に増えています。
解像度が高くなったぶん、画面内に表示できる範囲が縦・横2倍になったんですね。
ということは、Webサイトを見た時にも今のままではメインコンテンツ部分の両端が大きく空いてしまうわけです。
さらには今までシームレスな背景画像を使っていた場合、継ぎ目が見えてしまうことになります。
では、解決する手段はあるのでしょうか?
4K解像度に耐えられるデザインを
「4K解像度には耐えられないのか…!」もちろんそんなことはありません!
「フルリキッドデザイン」というものがあります。これはウィンドウの伸縮に合わせて画面のレイアウトが変わるんです。
最近、なにかと話題な「レスポンシブ」もこれの一種と考えていいでしょう。
この「フルリキッドデザイン」であれば、縦横の高さ・幅を気にせずにデザインを行うことができます。
それでも普及はまだまだ先…?
いかがでしたでしょうか?
まだまだ需要は少ないかと思われる「4K解像度」。4Kに対応したコンテンツがまだ少ない現状で、それは当然なわけです。
しかし、ちょうど1年前から、加盟者限定ですがNHKの「Channel 4」にて既に4Kの試験放送が始まっていますし、東京オリンピックが開催される2020年までに、NHKでは4Kを超える「8K解像度」での中継を考えているそうです。
映像表現の技術もどんどん上がってきています。その結果、ディスプレイなどハードウェア部分の技術も上がって、結果的に私達のようなWeb制作会社にも影響が出てくるんですね。
4K解像度にむけたデザイン、コーディングを依頼される日が来るのも時間の問題かもしれません…!