コンシェルジュと言えば、思い出すのは高級ホテル。顧客の様々な要望に親身になって応えてくれる世話係といったところですが、一昔前、WEBの世界でも様々なコンシェルジュサービスが立ち上がりました。
ユーザーの利便性を上げる為に導入されたコンシェルジュサービスが今どうなっているのか見てみましょう。
WEB業界でいうコンシェルジュサービスってどんなのがあるの?
画像はANAのコンシェルジュサービス画面です。
WEB上のコンシェルジュサービスというと、キャラクターにページ内の案内を行わせるが一般的でした。サービス内容が複雑な、銀行や生命保険会社、不動産会社などが導入していましたね。
WEBを見慣れていない初心者のために、様々な質問に答えたり、中には実際にホームページの画面上を歩き回って、ナビゲートする物もありました。また、フリーワードで質問ができ、それに自然に答えてくれるサービスがちょっと話題になったりもしました。
目新しさもあって、導入した企業のプレスリリースが結構な数流れていたのを覚えています。docomoのiコンシェルもその一種ですね。有料アプリ化してしまっていますが。
これらのコンシェルジュサービス、今はどうなっているのでしょうか。
ユーザーの利便性を向上させるためのサービスですので、効果があったのであれば、更に進化した物になっている可能性もあるかも!
現状のWEBコンシェルジュサービス
残念なことに、生き残っているWEBコンシェルジュサービスはほとんどありませんでした…。
大企業では、上記にも掲載したANAのエイミーさん、フレッツの西野ひかりさんが生き残っています。がんばって欲しいですね。
つまり、WEBコンシェルジュはサービスとしては失敗だったんですね。本当の意味で便利だなと思えることは確かにあまり感じなかったなぁと…。
仕事上、クライアントに勧めることはありましたが、費用対効果の面から、割のいいサービスとは言えなかったので、提案の賑やかし程度の物でした。
代わって今はよりユーザーに密着した形でのコンシェルジュサービスといえる物があります。
上でも書きましたが、iコンシェルもその一つ。iPhoneのsiriもそうですね。
端末を持つ個人に特化した様々な情報提供や機能アクセスを容易にするサービスです。こちらの方が当然使い勝手が良いですし、使いどころがたくさんありますよね。
より個人に特化したサービスが求められる
WEBコンシェルジュが失敗したのは、総花的だからです。
結局、サイト内検索をするのと何が違うのか…ということなんです。
今求められているのは「パーソナライズ」に代表されるような、より個人に特化したサービスです。
アップルが販売したApple Watchが良い例です。(ビジネスとして成功するかどうかは微妙ですが…)
個人の健康管理までデバイスで行えるようになる…と言う流れは、個人特化サービスの一つですね。
サービスとしてコンシェルジュの名を冠するのであれば、総花的では意味がありません。
顧客一人ひとりのために、その顧客に合ったサービスを提供することが本質です。
今後、パーソナライゼーションと言う言葉を多く目にすることになると思いますが、現状はこれもデーター統計上の指標を用いて顧客に合ったサービスを提供する物なので、どこかに落とし穴があるかもしれません。
気をつけないといけないですね。