2020年の東京オリンピックの影響もあり、いま日本は世界中の人達のホットスポットとなっています。
数年前からは中国勢の”爆買い”が話題となり、各地の家電量販店などがその恩恵を受けることとなりました。
しかし今となってはその勢いも沈静化し、ピーク時に比べると外国人観光客があまりお金を落とさなくなってしまいました。
今なお日本に訪れる外国人観光客は増え続けている中、なぜこのようなことが起こってしまうのか。
今回は爆買いの主軸となった中国をメインに最新のインバウンド需要の実態について調べてみました。
“関税の引き上げ”と”越境ECの台頭”
爆買いが沈静化していった要因は主に3つあります。
1つは昨今の円高の影響です。これにより日本に訪れる外国人観光客全体の消費が減りました。
2つ目は昨年4月より始まった中国政府による携行輸入品に関する関税の引き上げです。
いつしか始まった爆買いの影響により、国内消費の低迷を懸念した中国政府は強硬手段として関税を引き上げたのでした。
これにより、日本へ旅行に来たものの消費を抑えたという外国人観光客が増えてきました。
観光庁が公開している2016年のデータによると、
関税の引き上げによって実際に消費を抑えたと回答した中国人観光客が44.6%にも及ぶそうです。
最後は越境ECが増えてきたことによる影響です。
日本でもAmazonや楽天で欲しい物を購入するユーザーが増えているように、海外でもそういった流れになってきているようです。
日本を訪れた外国人観光客の多くは家電や電子機器を購入していきます。
爆買いピーク時には、同時に炊飯器をいくつも購入する外国人観光客がニュースで取り上げられていましたね。
しかし、家電のようになかなか大きい物は持ち運ぶのに不便です。特に旅行で疲れている時は多くの荷物を持ち運びたくないですよね。
つまり、モノを実際に見ることは現地でおこない、購入は越境ECを利用すれば確実に良い製品が家に届くわけです。
中国で越境ECが流行ったわけ
中国において越境ECが流行った要因として、前文で述べた「便利」「値段」以外にも中国らしい意外な要因が関係していました。
越境ECはタイプでいうとBtoC型ECサイトですが、もちろん中国国内においてもECサイトがあります。
その中でも一番有名なのが「タオバオ」というCtoC型のECサイトです。CtoCですのでユーザー同士が個人間取引きを行い、運営側はその手数料や広告収入で利益を得るといったビジネスです。
そして、この「タオバオ」を含む中国国内のECサイトに出品されている商品の中には偽物が多く販売されているのだそうです。
私も実態がどうなのかとおもい、この「タオバオ」を見てみましたが、なぜかディズニーや日本アニメのキャラクターが一緒にプリントされたグッズなどもあり、とても怪しげなサイトでした。
実は中国人観光客に人気がある日本製品は家電だけではなく、化粧品や健康食品などもとても人気があります。確かに口にするものや自分の体につけるものであれば、偽物は怖くて買えませんよね。
おわりに
アメリカでは今やAmazonが市場の多くを占めており、今もなお成長を続けているといいます。
いずれ、日本もAmazonの影響を受け、小売店の数が大幅に減少していくかもしれません。
そんな状況下では、越境ECの隆盛は日本にとって大きなチャンスであると言えます。
中国は世界人口の20%を占める超大国です。そんな中国の市場を大幅に開拓し、顧客を獲得できるのであれば、それはとても大きな利益をもたらすでしょう。
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