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「紙の本、読んでますか?」デジタルファーストとブックラスト

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毎朝の通勤時間、いつも耳に流れているロックンロール。

先日発売した、とあるアーティストの新譜です。

駅前のCDショップで購入したもので、歌詞カードを片手によく口ずさんでいます。

音楽業界といえば、今やすっかりデジタル音源が主流になりました。

昔は、好きなアーティストの新譜の発売日には、ショップの前の長い列に並んだものですが、今はそんなことは無くなってしまいましたね。

ラジオで先行して流れる新譜を録音して、ノイズだらけのその曲を発売日まで聴きこんだりしてたのが懐かしいです。

さて、そんな昔と違い、今皆さんの手元にある音楽は、インターネットを通して購入したデジタル音源が大半だと思います。

CDのように嵩張らずに、気軽にどこでも購入してすぐ聴ける、というのは魅力的ですよね。

そして、今の時代同じようなことが出版業界にも起こっています。

国内の出版業界市場は、2005年から11年連続で減少が続いていて、昨年2015年は市場金額で前年比5.3%減と過去最大の落ち込みが問題になっています。

背景にあるのは、今や本の代わりに爆発的に普及したスマートフォンの影響です。

本は、持ち歩き、気軽に読める、情報を得られるコンテンツだったのですが、今はその役目をスマートフォンが担っています(もちろん全ての本がなり変わっているわけではありません)。

スマートフォンには実に多種多様なコンテンツがあり、それによって人々が「本」に向き合う時間が無くなってしまったと言われています。

確かに昔は通勤のお供に必ず東野圭吾ミステリーズを熟読していた私ですが、今ではRPGやパズルゲームに多くの時間を使っている気がします。むむむ。

しかし、「本」というコンテンツは形を変え「電子書籍」として広まってきました。

私も気になった本はよく電子書籍のお試し読みで読んでいます。気に入ったらそのまま買えば良いだけなので、無駄な買い物をせずに気軽に読めるのは便利ですね。

2015年の電子出版市場規模は前年比31.3%増と好調です。

ただ、紙と電子の書籍市場を合わせた規模でみれば前年比2.8%減となり、紙の市場5.3%減の落ち込みが大きく響いています。

つまり、紙の衰退に電子書籍が追いついていないのです。

出版業界の苦悩は今後も続くと予想されますが、その中で新しい動きに着目してみます。

色々調べる中でひとつのキーワードが気になりました。

それが「デジタルファースト、ブックラスト」です。

紙から電子へ、電子から紙へ

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前述した通り、電子書籍の市場規模が拡大しているとはいえ、出版業界全体では右肩下がりが続いている状態です。

ではどうすればいいのか、とあるニュースに今までとは逆転の発想が書かれていました。

今、電子書籍というのは、紙で出版された本の需要を基準にして作られています。

つまり、最初は「紙」で、売れたら「電子書籍」化。これを逆転させるのです。

最初に「電子書籍」(デジタルファースト)、そして最後に「紙」(ブックラスト)です。

気になりませんか?

コンテンツ化の順番を逆にすることでどんな変化があるのか、それを考えてみたいと思います。

コスト削減と即効性

「大量に印刷したけど、全然売れなくて印刷コストだけが残ってしまった。」

これは本を出版する際に一番やってはいけない事象ですが、デジタルファーストで先にコンテンツを「電子書籍」化させて格安で販売することで実は解決できるのです。

「電子書籍」は、印刷コストがかかりません。したがって「売れ残る」ことはありません。

「デジタルファースト」とは、編集・制作・流通まですべてをデジタルで行う低コストなプラットフォームのことです。

販売した「電子書籍」が大ヒットすれば、それに応じて後から印刷をすることでコストを必要最小限に抑えることができます。

書店で発注すれば、専用の印刷システムが1冊1冊印刷して、指定の書店に届けることができ無駄な印刷を行いません。

これが1つ目のコスト削減。

そして、2つ目が即効性です。

紙の本はもちろん書店にあります。

出版社が「本」を売ろうと思った場合、いくら電車のつり革に広告を打っても、CMで毎日流しても、書店で買うか、ネットで注文して貰わなければいけません。

私も電車の中吊り広告で気になってそのまま書店に行ったけど、1時間探して結局見つけられなかったという事がありました。

それならば、と通販サイトへ行っても、売り切れになっていることもしばしば。そうなると、「もういいや」となってしまいますよね。

しかし、「電子書籍」を売ろうと思った場合、広告にQRコードを載せ、その場でお試し読み・購入ができたり、友人に進められたらその場で調べてすぐに購入することができます。

友人にSNSでデータを拡散したり、共有することでよりコンテンツの幅は広がっていきます。

この即効性が電子書籍の強みなのです。

じゃあ本は読まれないの?

ここまで書いておいてなんですが、私は断然本派です。

1枚1枚紙でめくって読む感覚、新刊の紙の匂い、手に持つ情報のリアルな重さ。

なかなかマニアックかもしれませんが、普段ずっと使っているスマートフォンやタブレットで読むよりは、「読む」という行為に対して気持ちを切り替えられるのが良いかなって思ってます。

なので、今でも書店めぐりは書かせません(神保町に住みたいです)。

「電子書籍」は今後も普及・拡大していくと思いますが、それでも「本」が読まれなくなるとは思いません。

もしもの災害時、電波が届かなかったり、電気が無かったり、いつどういう世界、状況になるかはわかりません。

「本」は知識を、体験を、感情を、与えてくれます。

大昔の人は石や壁に文字を刻み、ちょっと昔の人は紙に墨やインクで文字を記し、私は今こうしてパソコンで文字を打ち込んでいます。

形は変われど、情報をずっと後世まで残すという意味では、やはり「電子書籍」より「本」なんじゃないかと思います。

どんなにデジタルでも最後は「本」。そういう意味でも、「デジタルファースト、ブックラスト」なのかもしれません。

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