前回までの記事では、PDCAを回すことの重要性と運用に必要なポイントをご紹介しました。
▼合わせてこちらもご覧ください。
第1回:そもそも、PDCAを回す必要はあるの?
第2回:PDCAの失敗例と解決策
そして、今回からは実践編です!
WebサイトにおいてPDCAを回すために、ケース別に解説しようと思います。
流入数は増えたのに、Webサイトからのお問い合わせがなかなか増えない
今回事例として、下記のWebサイトを参考に見ていきたいと思います。
【対象Webサイト:○○印刷株式会社 コーポレートサイト】
■担当:Aさん(Web担当者歴3年目)
・ボリュームは40ページほど
・2か月前にリニューアル
・印刷ノウハウコンテンツの発信と地道なSEOのお陰で、流入数は従来の2倍にアップ
・CV(コンバージョン)数はリニューアル前と比べてさほど変化がない
・アクセスログ解析ツールを導入しているが、なかなか活用できていない
流入数は増えたにも関わらず、なぜかお問い合わせに繋がらない今回のパターン。
最近、リニューアルを行ったばかりで、見た目も綺麗。そこまで問題を感じません。
しかし、もともとの目的である「お問い合わせフォームからの連絡数(コンバージョン)」が増えません。
どうすれば、お問い合わせ数は増えるのでしょうか。
見るべきアクセスログのポイント
まずは、アクセスログに蓄積されているデータを見て、現状分析を行います。
しっかりと解析を行う事で、数値化したレポートの結果から、何が課題かが見えてきます。
検索キーワード
ユーザーがどんなキーワードでWebサイトに訪れたのかを調べてみたところ、会社名を含んだワードが流入数の多くを占めていました。
ところが、2か月前のリニューアルで新しく立ち上げた、「印刷ノウハウ」のページへの総アクセス数が伸びている事に気が付きました。
「印刷 安く仕上げる方法」「チラシ 業者の選定方法」など、会社名は知らないが何かしらの課題を持った潜在ユーザーの獲得に成功していることになります。
しかし、ユーザーフローを調べてみると、印刷ノウハウページにランディングしたユーザーは、他のページをクリックすることなく直帰してしまいました。
ノウハウページの滞在時間は他のページに比べて長く、情報はしっかりと読み込まれているようです。
では、どうして離脱してしまうのでしょうか。
離脱の原因を探る① 適切な導線設計
Aさんがノウハウページを見たところ、ある重大なことに気が付きました。
なんと、ページ内にお問い合わせフォームへのリンクボタンがどこにも無かったのです。
それどころか、ノウハウページ以外のページカテゴリへの導線が何もなく、Webサイト本体へと回遊することができなくなっていました。
サイトリニューアル当初は、ノウハウコンテンツと企業サイト情報は完全に分けて作ろう、という方針でしたが、せっかく集めたユーザーが直帰してしまっては、意味がありません。
そこでAさんは、ノウハウページにも、企業サイトと同様のナビゲーションを付けることにしました。
離脱の原因を探る② お問い合わせフォームの最適化
続いてAさんが着目したのは、お問い合わせフォームの離脱率の高さです。
せっかくお問い合わせフォームに到達したユーザーの8割に離脱されていました。
社内で原因を探ったところ、どうやらお問い合わせフォームの使いづらさに原因があるようです。
・入力項目数が多い
・文字サイズが小さく読みづらい
・必須項目が多く、エラーになってしまう
これらの要因で、ユーザーは使いづらさを感じ、離脱していたようです。
改善策の実施
Aさんは、この二つを重点実施事項として実施することにしました。
①企業サイト(主にお問合せ)への適切な導線設計を行う
→ナビゲーションを共通化する
②お問い合わせフォームの最適化(EFO対策)を行うことで、ユーザーの離脱を防ぐ
実施開始と同時に、効果測定日を設定し、次回も計測を繰り返す
まとめ
今回の内容のまとめです。
・検索キーワードを解析し、ユーザータイプやニーズの傾向を知る
・キーワード別に、ユーザー行動フローを見る
・離脱ページの問題を探る
①導線設計の問題を改善する
②お問い合わせフォームなどの問題を解決する
このような小さな改修でも、劇的にWebサイトの効果を発揮することができますので、参考にして頂けると幸いです。
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