DX関連

DX(デジタルトランスフォーメーション)・デジタルシフトへの対応が必須となる理由は

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2020年8月に経済産業省は、東京証券取引所と共同で「DX銘柄2020」を発表しました。

経済産業省によると、選定された企業は「単に優れた情報システムの導入、データの利活用をするにとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルそのものの変革及び経営の変革に果敢にチャレンジし続けている企業」であるとのことですが、あえて国が「DXを推進している企業はこれらの企業です」と公表する意図はどこにあるのでしょうか。

そこには、海外企業と比べIT活用が遅れている日本企業へのメッセージと共に、「現在のレガシーシステムの課題を解消できなければ、2025年以降、年間最大12兆円(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性がある」とした経済産業省のDXレポートの存在も欠かせません。

DXとは

「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」と、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したDXの概念。

日本においては、2018年に経済産業省がまとめたDX推進ガイドラインの中で、DXとは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されています。

かつて「IT化」という言葉をよく耳にしました。IT化とは、業務の効率化を目的として情報化やデジタルシフトを進めるものだったのに対し、DXは、情報化やデジタルシフトを手段として変革を進めていくものになります。

DXはどのように浸透しているのか?

Suicaなどの電子マネーによってわざわざ切符を買う必要が無くなったことや、現金を持ち歩かないですむキャッシュレス決済などは身近なDX事例のひとつです。

また、書籍を取り扱うネットショップとしてスタートをしたAmazonは、ユーザーインターフェイスやレコメンデーション機能を徹底的に改善し、かつ品揃えを充実させることで爆発的にシェアを拡大していきました。これもDXといってよいでしょう。

日本でもおなじみの米ウーバー社は、「車で移動したい人」と「車を持っていて空き時間がある人」をマッチングする配車・ライドシェアサービスです。サービスを提供する専用アプリは無駄が省かれていて、運転手は迷うことなくアプリのGPSでユーザーの位置情報を正確に把握できます。ユーザーに対し車の到着時間も適確に教えてくれるのは従来なかったサービスです。米ウーバー社は、DXで人が移動するための慣習までも変革したのです。

DXが注目される背景

DXが注目される背景や理由には、近い将来企業が遭遇する課題や、市場環境の変化に対応していく必要性が挙げられます。

1つ目は、経済産業省のDXレポートにあった年間最大12兆円もの経済損失問題です。

現状のレガシーシステムは企業成長の足かせとなってしまうのです。レガシーシステムの多くは、自社内に置かれたサーバー内に搭載されているため運用費の負担は小さくありません。
また、プログラムが古い言語で書かれていることもあり、機能拡張にも大きな費用がかかりがちです。急速に進歩するIT技術に素早く対応していくためには、全てを自社で保有するのではなく、クラウドの活用なども積極的に取り入れていく必要があります。

2つ目は消費活動の変化です。

モノ消費からコト消費に移ると同時に、「必要なものを所有する」から「必要なときに借りる(シェアする)」という生活様式へ変化しています。売り切りモデルからサブスクリプションモデルへの変換や、コト消費やシェアニーズを可視化するためには、ビジネスモデルや業務プロセス変革まで視野にいれるDXの取り組みが不可欠となっているのです。

そして3つ目は、コロナ禍による新常態(ニューノーマル)への対応です。

コロナウィルスの感染リスクをおさえるため、人は非接触、非対面でのサービス提供を好むようになりました。リモートワークが増えたことによる巣ごもり消費をはじめ、人の生活や消費行動はコロナ禍を経てダイナミックな変化を余儀なくされています。新常態へ対応していくためにはIoT、AI、クラウド、非接触などのIT技術を駆使し、激しい環境の変化への対応を唱えるDXの推進が欠かせません。

コロナ禍が浸透の機会に

日本企業の多くは、必要と分かっていながらも十分なIT投資(攻めのIT投資)を行ってきませんでした。このままでは立ち行かなくなると思いながらも、インバウンド需要による売上増があったため、多少の危機感があってもDXに本気で取り組んでこなかったのです。

しかしながら、コロナ禍でインバウンド需要が「蒸発」するに至り、経営者の危機意識は飛躍的にあがりました。IT活用では海外と比べ周回遅れの感が否めない日本企業ですが、これを機会にDXによる企業改革が期待されています。

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