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遠隔診療や遠隔医療普及のポイントはAIと5G

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今後更に少子高齢化時代が進んでいく中で喫緊の課題は、コロナ禍を経てやや緩和基調にはなりましたが人口の首都集中と同時に起こっている地方の過疎化です。
(参考:中小企業庁ホームページ<人口減少・高齢化が進む都道府県>

特に問題なのは首都に移住する人口の多くが若者であるため、地方在住の人との平均年齢格差が大きくなってきているところです。

高齢者は若年者や壮年者と比較して病院にかかる機会が多くなるのは想像の通りです。その一方で地方であればあるほど医師の数は不足しています。そして、生活そのものが成り立っていかない、いわゆる限界集落が増えているのです。

高齢者の健康を守るための一助として厚生労働省が平成23年に要件を明確化した遠隔診療ですが、様々な理由で普及が遅れていました。しかしここにきて、新型コロナウイルスの感染拡大によって非接触環境が推奨されるにいたり、ようやく遠隔診療の道がひらけてきました。

そして、5Gサービスが始まりAI技術の進歩と共に、その次に期待されているものに遠隔医療があります。

人生100年時代の到来が見込まれている中、ICTやAIの進化はどこまで人の命を救っていけるのでしょうか。今回は誰もがお世話になる医療にスポットを当てて、これからどうあるべきかを考えてみたいと思います。

→AIさくらさんのサービス概要

初めの一歩。遠隔診療が普及しないわけ

オンライン診療とも言われている遠隔診療ですが、2015年8月から本格導入が始まり、2018年4月の診療報酬改定では「オンライン診療科」が新設されていたにも関わらず、普及が進まなかった背景には、医師会側が「遠隔診療では対面診療と同等の信頼性、安全性を提供できない」としてきたことが挙げられます。

その結果、遠隔診療を行うには厳しい条件が課されたことと、対面診療との診療報酬の格差という阻害要因が生まれました。

ハードルが高かった遠隔診療ですが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、病院の待合室や診療室での感染リスクの高まりが医療従事者と患者の双方に発生することを追い風に、やっとのことで動き出した感がいなめないのが現状です。

LINE子会社のLINEヘルスケアが2020年5月28日にオンライン診療事業への参入を表明したことは、今後日本における遠隔診療の大きな転換期となることでしょう。
今後の政府の動きに期待したいところです。

相性がいい遠隔医療と5G、そしてAI

やっとのことで動き出す遠隔診療ですが、その先には遠隔医療が視野に入っています。

日本でも5Gの商用サービスが始まったことを契機に、あらゆる業界で5Gを活用したサービスが検討されています。5Gが持つ特徴のひとつである「超高速」、「超低遅延」は特に遠隔サービスに適しているといえるでしょう。

遠隔医療の一例では、患者がいる場所にロボットアームを設置し、医師は遠隔地からモニターとコントローラーを使って処置を行うことも可能になります。

医師は処置を患者に施すために、音を聞いたり、指で触ったりなど、五感も頼りにしています。言い換えるのであれば、遠隔地にいる医師は五感の情報が正確に伝送されてこなければ的確な処置はできないとも言えます。

5Gの超高速、超低遅延が無ければ遠隔医療は実現しません。
そして昨今では、CT画像をAIが解析し、熟練の医師レベルで新型コロナウイルスに罹患しているかどうかを判断することができるようになりました。

このように5GでAIと医療をつなぐことで、今までになかった高度な医療サービスを提供できることになります。

遠隔診療や遠隔医療は、過疎化と高齢化が進む地方の医療対策にも有効です。過疎地には有効な医療施設がさほどありません。同時に高齢者は移動手段が限られているため、遠方の医療施設に自ら赴くのにも多くの課題があります。この2つを同時に解決する手段として遠隔診療・遠隔医療が期待されているところです。

遠隔で医療を行うということは、違う視点で見れば、医師と遠隔の現場の間でデータのやりとりが発生するということになります。データは蓄積したりAIで解析したりすることができますので、熟練の医師がもつ匠の技術をデジタル保存し、次世代の若手医師に伝承することも可能になるでしょう。

医療部材や薬はドローンを使って運び、医療は遠隔で熟練の技術をもってして行っていく。そんな未来はすぐそこまで来ています。

医療×AIの功罪は?

万能とも受け取られがちな5G+AIですが、医療分野において気を付けるべき点はどのようなものでしょうか。

最後にメリット、デメリットについて考えてみたいと思います。

AIが発達すると仕事を奪われてしまうのでは?と心配する方々もいらっしゃいますが、人の命をあずかる医療分野におけるAIは、あくまでも医師のサポート役という位置づけで考えられています。

AIは膨大なデータから一定の見解を導き出すことが得意であるため、疾患の可能性や効果的な治療法を提案するという使われ方が今後もされていくことでしょう。

これは大いに有効な分野です。

その一方で、ディープラーニングにおける「ブラックボックス化」は懸念されているところです。ブラックボックス化とは、高度なAIになるほど分析過程が複雑になるため、なぜそのような解を出したのか誰もそのプロセスが分からなくなる状態のことを指します。

人命が関わる医療現場では、万が一事故が起こった場合、AIの内部に欠陥があることが原因で起こったことなのか、それとも正常に稼働したが単に学習が足りなかっただけなのか、説明できなくなるのは致命傷です。

これからも進歩を遂げていく遠隔診療・遠隔医療とAI。注目しておいたほうが良い分野のひとつと言えます。

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