AI関連

AI搭載ドローンが人の命を救う時代に

0

2020年の年頭にイランの最高司令官が、米軍の空爆によって死亡したとのショッキングなニュースが全世界を駆け巡りました。
この攻撃に利用されたのが「ドローン」です。

ドローンと言うと、手のひらサイズの小さなマルチコプターのようなイメージがありますが、意外にも長い歴史を持つ、無人飛行体です。
このドローンは今、人の命を救い、災害の復興支援やビジネスの効率化・社会貢献にも役立てられています。
本コラムでは、人工知能(AI)の技術を取り入れた、ドローンの活用事例解説したいと思います。

doron.jpg

ドローンの歴史

科学技術の発展は哀しいもので、戦争との関係は避けては通れません。ドローンの歴史も70年ほど前の第二次世界大戦から始まっています。
ドローン(drone)とは、英語の意味では「ミツバチの雄でいつも巣にいて働かない、居候(いそうろう)」を指すそうです。

この居候が、働き蜂のように働くようになったのは、1990年代に入ってからのことでした。
この時期にGPSが普及し偵察機として、利用されるようになりました。

そして、2000年代になり民間利用も進みました。
初めて商業化したのは、フランスのParrot社と言われています。
日本では、ヤマハ発動機が1987年に世界で初めて、産業用の無人ヘリコプターを開発・販売しています。
ビジネスとして成功したかどうかは定かではありませんが先見の明はあったようです。

ドローンとAI(人工知能)

遠隔操作型のドローンには、電波の届かないところやノイズの混入しやすい各種機材の多い工事現場などで運用が難しいという弱点があります。
地下街や倉庫の中などで運用することも苦手です。
近年では、電波が全く届かないところ最近は随分と減ってきましたが、電波が一時的に寸断されることは、まだまだ多いのが実情です。

このような時に威力を発揮するのがAI(人工知能)です。
東京大学の研究チームは、AIによるドローンの自律飛行システムが実現しており、操作の途切れた間にも、途中の障害物を回避して目的地に到達することが可能となりました。
ドローンを用いて太陽光パネルの亀裂を検知するAIシステムも開発されています。

また、AIを活用することで、ドローンを自動走行させたり、
ドローンにカメラを取り付けて上空から撮影をすることも可能です。
これらの技術により、人が立ち入れないような危険な場所での作業や撮影をドローンに行わせることが出来るようになりました。

AIドローンが人の命を救う時代に

戦争から出発したドローンが今、注目を浴びている分野が人命救助・救急救命活動です。

【AEDを迅速に搬送】
人間は心肺停止から10分以上経つと、ほとんどの人は助からないと言われます。
心停止が起きた時、AED(自動体外式除細動器)などの電気的ショックを与える装置で、心室細動状態の心臓を正常に戻すことが必要です。
心肺停止が1分遅れるごとに、救命率は10%近く下がり、刻一刻を争います。

2018年の消防白書では、救急自動車による出動件数634万2,147件(2017年)の内訳は現場への到着の所要時間別にみると、5分以上10分未満が392万1,653件で最も多くなっています。
現在の日本の平均救命率は1〜2%しかありません。そして、心停止が起こる場所は自宅がトップです。
京大、大阪大の研究チームが心停止事例、約33万件(2013年~2015年)を分析した結果、64.9%が自宅でした。

まだまだ自宅にAEDが普及していない現在、心停止の重篤な人にドローンを利用して迅速にAEDを届けることができます。
都市部では、地下街やタワーマンションが発達し、建物内でGPS誘導に支障が発生する箇所でも人工知能(AI)による自律航行と組み合わせれば、より早くAEDを救命士まで届けられます。

【海難救助にもAIドローン】
また、海難救助の現場など悪天候で容易に救助隊が近付けない時にでも、AI搭載ドローンが活躍してくれます。
オーストラリアでは、荒波に見舞われ、海岸で遊泳していた少年2名が沖合に流れる事件が起きましたが、
現地に到着したドローン操縦士がドローンを操り、飛行開始からわずか1~2分で、救命用具の投下に成功したという事例もあります。

まとめ

核エネルギーと同じように、ドローンも人の使い方によっては人類の発展と人命救助の大きな力になります。
人工知能(AI)をどのように使うか、何のために利用するかが、ますます問われる時代に突入したと言えるでしょう。
特に人命に関わる救命活動にドローンと人工知能(AI)の組み合わせが活躍できるのであれば、期待が大きく高まりますね。

0

心臓部の覇権争い、いち早く食材をどう料理するか前のページ

Web/AI制作会社におけるテイカー、ギバーについて次のページ

ピックアップ記事

  1. 新型コロナウイルスで日本の働き方改革が起こる
  2. 大手企業も注目するMaaS(Mobility as a Service)とは何か…
  3. AIに求められているものは、実は意外な物だった
  4. 新しい販売形態であるDtoCについて考えてみる

関連記事

  1. AI関連

    【人工知能(AI)×店舗】未来世界の無人のお店も現実に!店舗運営を一新するAIサービスとは

    店舗の運営にAIを組み込んだシステムを導入することで、既存の問題を解決…

  2. AI関連

    AI搭載冷蔵庫の登場で、私たちの生活はどう変わる?

    「しゃべる冷蔵庫」はエポックメイキングな話題性だけでなく、私たちに大き…

  3. AI関連

    【人工知能・AI×インバウンド】今後の狙いは「爆買い」から「○ ○ 」へ!

    2016年10月30日までの訪日外国人観光客数が初めて2,000万人を…

  4. AIさくらさん

    【人工知能(AI)×飲食業界】飲食店が抱える課題をAIさくらさんが解決

    【人工知能(AI)×飲食業界】ロイヤルホストやマクドナルドなど大手飲食…

  5. AIさくらさん

    【人工知能(AI)×リクルート】多言語対応の人工知能が就職希望者の不安を払拭

    【人工知能(AI)×リクルート】昨今、採用サイト構築案件が多い傾向が見…

  6. AI関連

    オフィスを快適に! IoT×人工知能(AI)の活用方法

    スマートホームなど、住宅のIoT化が進んでいる中、職場での環境を変える…

おすすめ記事

最近の記事

  1. 人間拡張×AIで非接触なデジタル化を推進する
  2. ヘルスケアはAI先生にみてもらう時代
  3. withコロナは非接触技術で生活しよう!
  4. デジタル接客+AIで非接触を推進する
  5. 遠隔診療や遠隔医療普及のポイントはAIと5G

アーカイブ

  1. SNS関連

    次にくるのはこれだ!巷で噂のSNS
  2. Web関連

    リモートワークで働く際に知っておきたい6個のポイント
  3. Web関連

    WEB制作会社ティファナが提供するGPSパッケージ商品
  4. Web関連

    ここがいい!本を読むなら「電子ブック」の理由。
  5. Web関連

    ニックネームで人気者になろう。
PAGE TOP