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図書館でのAIの居場所〜人工知能サービスによる図書館業務の革新

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図書館業務へのAIの活用が注目されています。研究者や受験生、一般市民の利用者への便宜を提供し貴重な図書の保管や貸し出しを担う図書館の重要性はますます増しています。

一方、図書館業務は高度な専門知識と重たい本を扱う重労働でもあります。AIの導入・活用により業務の効率化とサービスの向上をどのようにすすめるかをみて行きます。

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図書館とは〜その役割と歴史

図書館は、教育基本法の精神に則り、社会教育法に基き図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定めた図書館法(昭和25年4月30日法律第108号/最終改正:平成11年12月22日法律第160号)によって設置されています。

その役割は、
(1)図書・記録その他必要な資料の収集
(2)整理・保存
(3)一般公衆への利用提供
(4)教養・調査研究・レクリエーシヨン等に資する、
ことを目的とする施設とされています(図書館法第二条)。

さらに、図書館法第三条の中で「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、
その利用のための相談に応ずるようにすること」という、コンシェルジュ機能を定めています。

図書館の歴史は人類の「知の歴史」と言ってもよく、メソポタミアのアッシリアには粘土板の図書館(紀元前700年頃)があったそうです。
また古代最大の図書館といわれるエジプトのアレクサンドリア図書館(紀元前300年頃)にはすでに所蔵資料の目録が備えられていました。

人類の文化遺産を収集、保存した図書館は、近代になるまではごく少数の人たちのものであり、庶民とは程遠い存在でした。

現代のように、多くの人が利用できるようになったのは、グーテンベルクの印刷機(1439年頃)の発明によって本が大量生産できるようになってからです。

AIによる図書館業務の革新1

図書館法の定めと、今日的役割から図書館業務を再整理すると次の6点にまとめることができます。そして、それぞれの業務がAIによって効率化され図書館労働が軽減されるようになります。

(1)図書館資料の収集

図書、雑誌、新聞、郷土資料、地方行政資料などの「紙」の資料以外にも、美術品、レコード、フイルムの収集も義務付けています。

AIの活用でこの収集のための最新データを、後の整理・保存に適した形式で効率よく集めることができます。

(2)図書館資料の整理

図書館資料は利用を前提に収集されるわけなので、適切に整理されていないと利用価値がありません。「日本十進分類法」や各館が定めた分類法により整理されています。また資料ごとに日本目録規則に従って目録が必要で、この目録によって図書館を越えて検索も可能になります。

資料にICタグやチップを搭載することでAIが入手〜整理〜保存〜提供の全ての履歴管理から所在情報の追跡までを管理してくれます。

(3)図書館資料の保存

図書館資料はその材質に応じて適切に保存する必要があります。希少本や美術品は修復や補修、複製の必要もでてきます。

画像での保管の他に3Dスキャンで立体データとしてデータ化もAIに任せられ、3Dプリンタを使用すれば高精度の複製品も製作できます。

(4)図書館資料の提供

図書館の最大の業務は情報提供です。けれども、 国宝や希少価値の高い資料も一般貸し出しはもとより、研究用でもその劣化を考えると難しい課題です。

AIはVR(Virtual Reality)やAR(Augmented Reality)の技術を駆使して、原本をそのままに研究に使える程の精密さを提供できます。
さらに、東京大学総合研究博物館の研究成果のように、弥生時代に鋳造された銅鐸(どうたく)のレプリカを製作して、合成音で叩いた音を作りだすことも可能です。

AIによる図書館業務の革新2

(5) 図書館利用の広報活動

国際教養大学中嶋記念図書館のように、24時間365日開館の図書館も増えてきましたが、多くは開館時間や閉館日程など利用に関する情報提供しなければなりません。

また、図書館法第三条では「読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等を主催し、及びその奨励を行うこと」として集会活動、行事の実施を定め利用者むけの広報活動を行うように言っています。

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(出典:国際教養大学 – Akita International University中嶋記念図書館 http://web.aiu.ac.jp/)

AIの活用でこれらのイベント情報の提供も、インターネットや音声ガイダンスによってスムースに効率的に行うことができます。

(6)図書館利用に関するコンシェルジュ機能

図書館の利用のための相談、ガイダンスを行うためにAIによる接客型サイネージやチャットボット(チャット〜おしゃべりとロボットを組み合わせた造語)は大きな力を発揮します。

PCだけでなくスマートフォンやタブレットでも対話型のガイダンスが可能になり、図書館への来館の際にはキャラクターが親切に施設案内や蔵書の場所を教えてくれます。

貸し出し、返却の手続きにも対応できます。最も期待されるのは、レファレンスサービス(reference service)でしょう。

レファレンスサービスとは、図書館利用者が調査・研究、学習などのために必要な文献・資料などを求めたときに対応してもらうサービスです。図書館員が必要とされるものを探して利用者を助ける業務です。また需要の多い質問に対してFAQ を作成し、書誌・索引などの必要な資料を準備・制作する作業もこれに付随した業務です。

この膨大で正確性が要求される仕事をAIが支援をしてくれます。特に問い合わせ業務はディープラーニングで利用者が多くなればなるほど精度があがりより良いサービスを提供できるようになります。チャットボットが問い合わせ内容にもメッセージや音声で応答してくれます。

まとめ〜AI図書館から見える近未来の図書館

AI図書館は利用者の便宜をはかり、図書館業務を効率化して働き方改革を推進するだけではありません。図書館法、社会教育基本法にあるコミュニティーへの貢献、AIリテラシーの促進の効果を地域に同時に生みだします。

またAIコンシェルジュは国際化する日本において、訪日外国人や留学生からの図書館ニーズにも母国語で対応できる多言語サービスが導入できます。外国語の文献や資料への対応も万全です。

AIの活用により見える近未来は、教育基本法や図書館法の精神に則った、より便利で親しみやすい利用促進の明るい未来です。

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